介護タクシーの料金は自由に設定出来る?自動認可運賃表とは

介護タクシー 料金設定

この記事の結論と要約
介護タクシーの運賃設定に必要な知識と手続き方法をまとめています。タクシーの料金は地域ごとに金額が決められており、原則自由に設定することはできません。また関東の場合、許可申請書と同時に運賃認可申請書を提出すれば、2~3か月後には認可と許可が同時に下ります。

介護タクシーを始めるにあたって運賃設定は大きな感心事ですよね。

料金設定が利用者にとって満足いかなければ、利用してもらえません。

では運賃は事業者が好き勝手に決めてよいのでしょうか。

このページを読むことで介護タクシーの運賃の設定方法、必要手続きを知ることが出来ます

料金は自動認可運賃表から選ぶ

介護タクシーによる旅客輸送のことをケア輸送といいます。

ケア輸送の料金設定は原則決められた範囲内で選ばなくてはいけません。地域ごとに料金幅が決められていて、営業所の所在地により地域が決まります。

その決められた料金を表にしたものが自動認可運賃表です。

介護タクシーの運賃は次の2つで構成されています。

◆介護タクシーの2つの運賃

・距離制運賃

・時間制運賃

それぞれ確認しましょう。

距離制運賃

走行距離ごとに料金が加算されます。

距離制を採用したい方はタクシーメーター器は必ず設置しなくてはいけません

時間制運賃

時間制は30分経ったら料金を加算する形式です。

時間制のみであればタクシーメーター器は必要ありません。

距離制と時間制を兼ねた方式もあります。

つまり介護タクシーの運賃は原則は自由に設定出来ないということです。

車種により運賃は異なる

事業に使用する車両により運賃は異なります。

普通車、大型車が介護タクシーと関係する車両区分です。

2種類の運賃を使い分ける

時間制の運賃も距離制の運賃もどちらも届出ることによって利用者のケースに合わせた運賃サービスを提供できます。

例えば長距離の団体旅行などのサービスを提供する場合は、距離制より時間制の方が適切ではないでしょうか。

自動認可運賃表の例は次の通りです。

無題

使用する車両により距離制であればA~下限運賃、時間制であればA~下限運賃の中から自由に選びます。

原則この表の中の運賃であれば認可がおります。

地域の自動認可運賃表の例

地域ごとに自動認可運賃表を確認しましょう。

福祉車両は10人乗りであれば大型車に該当します。特定大型車は介護タクシーには関係ありません。

字が小さくて見えない人、ここに乗っていない運賃を見たい人はこちらからダウンロードしてください。

東京、特別区、武三地区の自動認可運賃表

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多摩地区の自動認可運賃表

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京浜地区の自動認可運賃表(横浜市)

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相模原、鎌倉地区の自動認可運賃表

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小田原地区の自動認可運賃表

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このように東京と神奈川でも地域ごとに細かく分けられています。

申請方法やタイミングは?

介護タクシーの運賃を設定するための手続きを確認しましょう。

料金を設定するためには運輸局に運賃設定認可申請書を提出しなくてはいけません

認可申請書は介護タクシーの営業許可申請書とが全く別物です。

料金設定認可申請書は次のものです。

0001

この申請書が必要です。

認可までには1ヶ月から2ヶ月ほどかかります。なのでこれから事業を始める方は許可申請書の提出の際に、認可申請書も持って行きましょう。ダウンロードはこちらからどうぞ。

注意点

もし距離制の運賃を採用する場合、車両に運賃メーターを搭載しなくてはけません。

タクシーメーター器の価格は11万〜15万円ほどです。他に毎年維持費がかかります。

では介護タクシーのタクシーメーター器をつけておくメリットはなんでしょうか。

タクシーメーター器は短い距離や個人を送迎するには役に立ちます。例えば病院への送迎ですよね

逆に言えば、もしあなたが団体を主な顧客とする予定があり、おでかけレジャーなど調理距離を中心に取り扱う予定であれば、メーターは必要ない可能性もあります。

参考にしてください。

アイコン-チェック・タクシーの運賃は自動認可運賃表から選ぶ
・地域、車両により料金が異なる
・許可申請書の提出と同時に認可申請書も提出するのがベター
・タクシーメーター器は必ず設置する必要はない

まとめ

自動認可運賃介護タクシー事業の運賃は自動認可運賃表から選びます。

どの事業所も自動認可運賃表の中から選ぶので運賃に関しては差が出づらいです。介助料という形で差別化を図っています。

ちなみに自動認可運賃表以外から料金設定する方法は2つあります。

一つは地域の車両数や燃料代などしっかりとデータをまとめて、原価計算をして認可表の中の値段では経営が成り立たないことを運輸局に認めてもらう方法です。

震災時やガソリン代が高騰していた時期に一時的に認めてもらった例があります。

もう1つは介護運賃の適用です。

これは訪問介護事業所として指定を受けている事業所にのみ適用される運賃です。

ケアプランに基づく輸送であれば料金は低くする分には自由に設定できます。医療機関が送迎車両として利用する場合にオススメです。

詳しくはこちらの『医療機関の送迎車に介護タクシーを利用する場合のおすすめ運賃』からご覧下さい。ケア運賃には適用されないのでご注意ください。

また料金設定は途中で変更することができます。よくわからなければ、とりあえず真ん中の料金で設定して様子を見てもいいでしょう。

変更する場合は運賃変更認可申請書を提出します。変更の認可が下りるまでは2ヶ月ほどかかります。

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